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2月14日の中国会社法改正セミナー:セミナー資料の目次(予定)

中国の会社法改正について、2月14日にオンラインセミナーでお話させていただく予定になっていますので、そのセミナー資料の目次をご紹介します。 下記は現時点で手元に用意してある資料案によるものですが、当日は時間の関係で全部はお話できない可能性がありますので、その点はどうぞご容赦くださ...

2023年2月28日火曜日

2月第4週:①中国企業の国外上場の届出制、②財務不正・粉飾決算などに関する取締強化、③物流に関する統計

①中国企業の国外上場の届出制

日本でも報道されていましたが、中国企業の国外での上場に関する届出制が導入されました。
http://www.csrc.gov.cn/csrc/c100028/c7124479/content.shtml
従来は国外上場は許可制だったのですが、実際には、中国企業の株式そのものを上場させるのではなく、その国外の支配企業の株式の預託証券を上場させるなどのスキームが取られていました。
今回の弁法では、そのような間接的な上場も対象となっているものの、既に上場している企業については、今後改めて届出対象事項が発生するまでは届出をしなくて良いようです。
既存の状態は尊重されつつも、資本の面でもデカップリングが進むのかもしれません。

②財務不正・粉飾決算などに関する取締強化

中共中央弁公庁・国務院弁公庁から、財務・会計の監督業務の強化に関する意見が出ています。
企業自身に主たる責任があることは当然ですが、会計事務所などを含めた立体的な規制が提唱されており、今後、従来どおりにしていても管理レベルが不足と指摘される場面が出てくるかもしれない話題と思います。

③物流に関する統計

国家発展改革委員会・国家統計局弁公室から、物流統計・モニタリング業務の強化に関する通知が出ています。
コールドチェーン物流の強化などの政策が従来から打ち出されている中で、各地で物流景気調査などを行い、また情報共有を進めるなどして、統計の情報量と精度を高めようということのようです。



2023年2月19日日曜日

2月第3週:①部門を跨いだ総合監督体制、②2022年ブロックチェーン活用事例リスト

①部門を跨いだ総合監督体制

国務院弁公庁から、食品・薬品、医療機器、危険化学品、ガス、特殊設備、建設工事、不法金融活動などの直接的に市民の生命財産にかかわる分野で、部門を跨いだ総合監督を積極的に行うことなどを定めた指導意見が出ました。
インターネットを用いた情報収集や部門を跨いだ信用失墜懲戒などについて言及されています。

②2022年ブロックチェーン活用事例リスト

ブロックチェーン技術を実際に事業等に活用している事例のリスト、2022年版です。
https://www.miit.gov.cn/zwgk/zcwj/wjfb/tz/art/2023/art_61ebb423b7f64bb0bfdd15a4a1b77b9f.html
著作権登録や取引のできるプラットフォーム、食品・薬品のトレーサビリティに関するプロジェクトなどのほか、納税申告や国有資産監督管理などの政務サービスについてもブロックチェーンを活用している例があるようです。


2023年2月13日月曜日

2月第2週:①入札保証金負担の軽減、②養老サービスの標準化、③香港・マカオの人材移動

①入札保証金負担の軽減

入札保証金制度の改善に関する通知が出ています。
http://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2023-02/06/content_5740317.htm
政府投資プロジェクトの入札保証金の減免を奨励するということで、2023年3月末までに各地区で減免に関する制度を出すこととされています。

②養老サービスの標準化

養老・家事代行サービスの標準化に関する方案が国家標準化管理員会、民生部、商務部の連名で発布されています。
http://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2023-02/08/content_5740634.htm
養老サービスのサービス品質や研修規範などの各種標準を整備して人員の素養とスキルを高めることなどが述べられています。
また、位置情報やビッグデータ、AIなどを用いたスマート養老についての標準も制定・改訂していくとのこと。

③香港・マカオの人材移動

傑出、科学研究、文化教育、衛生保健、法律、その他の6種の内地人材について、香港・マカオとの間でのビザ(厳密には他国との往来のビザとは異なりますが。)の申請に関する公告が出ています。

日本から中国への往来は残念ながら、ビザ発給は再開されたもののビザセンターの予約が常に埋まっていて予約が取れず、航空便も少ないような状況ですので、早く便利になって欲しいものだと思います。


2023年2月6日月曜日

2月第1週:①老舗屋号(老字号)の管理、②公共車両の電動化、③本土と香港・マカオとの往来の全面回復

①老舗屋号(老字号)の管理

老舗屋号(老字号)の管理に関する新しい弁法が商務部等5部門から出ています。
http://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2023-02/01/content_5739600.htm
ブランド創立から50年以上、事業継続30年以上などの条件を満たした企業が登録され、老舗屋号としての表示を付すことなどが認められています。
とかく新しいものに目が行きがちな昨今ですが、時間と実績はおカネでは買えない、新興企業がキャッチアップできないものですので、そういった価値に目が向く傾向もあるかと思います。

②公共車両の電動化

公共分野の車両(公務車両、都市交通、タクシー、環境、郵便、都市物流など)について、2023年~2025年を試行期間として、電動化を推し進める通知が出ています。http://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2023-02/03/content_5739955.htm
都市交通分野における新規・更新車両における新エネルギー車両の比率を高めること、公共充電スタンドの整備などが述べられています。

③本土と香港・マカオとの往来の全面回復

中国内地と香港・マカオとの往来について、新しい通知が出ていました。
出入国・通関の予約制を廃止して、通関・人数の上限を設けないこと(一)、7日以内に他の国・地域への往来歴がなければ、事前のPCR検査での陰性証明を不要とすること(二)などの内容です。