①生成AIサービス管理暫定弁法
見てみると、中国国外から提供されるサービスであっても、この弁法その他中国の法令違反があれば、中国の政府機関による技術的措置その他の措置の対象となるようです。
生成AIを利用して作成されるテキスト、画像、音源などコンテンツを提供するサービスが対象です。
サービス提供者には、データ及び基礎モデルの由来が適法であること、他者の知的財産権を侵害しないことなどが求められているほか、先日ご紹介した「深度合成(ディープフェイク)」に関する管理規定に基づく表示を付す義務や、ユーザーによる違法な活動への利用を発見した場合の通報義務などが課されています。
一方、公衆へのサービス提供を行っていない、企業内部での研究開発などに利用する場合はこの弁法による規制の対象ではなく、むしろ生成AIを使って各分野で新サービスを生み出していくことは奨励されています。
②「自媒体」(SNS、ブログなど)の管理強化
企業や個人が自ら情報を発信できる「自媒体」(owned mediaとかself-mediaと呼ばれます。SNSなども該当します。)について、国家インターネット情報弁公室から管理強化の通知が出ています。
「なりすまし」防止のためのアカウント登録情報の審査の強化のほか、国内外にかかわることや公共政策・社会的事件に関する情報を発信するときは目立つ位置に情報源を記載するようにすること、自ら撮影した動画や写真を掲載するときは撮影日時や場所などを記載することなど、情報の由来についての管理にも言及されています。
いわゆるインフルエンサーのマネジメント等を行うMCN(multi-channel network)機構についても違法行為があった場合にはサービス提供制限などの措置を講じること、デマや違法情報を流す「自媒体」については一律に閉鎖することなども改めて規定されています。
③食品経営許可及び届出管理弁法
食品経営許可に関する管理弁法が改正されました。
食品販売や飲食サービスに適用されるもので、食用農産品や事前包装済食品を販売するだけの場合は適用対象ではありません。
既に《食品安全法》の改正などによって許可制から届出制に変わっていた部分を反映したことや、届出・報告事項への規制緩和、許可手続を簡素化したこと等が改正点として紹介されています。
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