①政府業務報告
今年の任務としては、まず第一に製造業を重点とした「产业链(産業チェーン)」のアップグレードを推し進めることとされています。それに続いては教育政策、農村と都市の一体化や職業教育の強化などと続きます。ずっと下の方ですが、外国人員の業務、学習、観光の利便性を高めるという一文もありました。不動産市場については企業の責任のほかに部門監督管理責任や地方属地責任を確実にするとありますので、引き続き厳しい対応が続きそうです。
②最高人民法院の業務報告
最高人民法院の方の業務報告は、どちらかと言えば統計の数値に興味を持っています。
まず、破産案件の審理終結件数が2.9万件、これは前年同期比68.8%増とのこと。破産事件の手続処理についての経験が蓄積されてきていることが分かります。
渉外民商事案件の審理終結件数は2.4万件。こちらは3.6%増でほぼ前年並みとのこと。
執行案件については審理終結件数976万件、非常に多いですが、ただ、確実に履行能力がないことが分かった場合には信用失墜名簿(いわゆるブラックリスト)に掲載しないということで、少し執行に関する考え方も変化が見られるように思います。
③支払決済の利便性向上
今週は多くが全人代関連の情報となっていたのですが、一つ、国務院弁公庁から各種支払決済の利便性向上に関する意見が出ていました。https://www.gov.cn/zhengce/content/202403/content_6937623.htm
特に、主要任務の最初に、「高齢者及び外国訪中人員など」の銀行カード使用の利便性を不断に高めるという記述が見られるなど、外国から中国を訪れる方々の中国国内での支払決済についての利便性を高めていく方向が見て取れます。
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