①入札分野の公平競争審査規則
公平競争審査とは、以前にもご紹介しているとおり、法令や政策の制定にあたり、市場競争に対する影響を評価し、競争排除・制限効果を有するような法令については調整をする制度です。
今回は、《入札募集・入札法》やその実施条例に基づいて、審査基準の面で「政策制定機関」が市場参入条件や標準文書(モデル文書)を定めるにあたって入札募集を行う事業者に対して不必要・過度な制限を課さないように、採用すべきでない政策措置を列挙しています。引き続き入札分野への参入のしやすさが向上してくることが期待できそうです。
②《民法典》婚姻・家庭編の司法解釈(二)(意見募集)
婚姻関係(当然ながら離婚も含みます。)に関する新しい司法解釈の意見募集が行われています。
「偽離婚」の主張そのものは支持しないが離婚協議書の財産・債務の処理に関する条項の虚偽表示による無効主張は認めることや、父母が子らの結婚のために購入資金を出してあげた不動産については建物を取得した側から他方に対して補償を要すること、子の連れ去りについて連れ去った側が賭博・薬物・家庭内暴力などを理由に適法と主張するときは裁判所が監護権の取消などの方策を告知すべきこと、などが条文案として提示されています。
③届出済の生成AIサービスのリスト
生成AIを用いたサービスについて、《生成系人工知能サービス管理暫定施行弁法》に基づき届出を行ったサービスが国家インターネット情報弁公室からリスト形式で公表されています。
もともと《生成系人工知能サービス管理暫定施行弁法》では生成AIを用いたサービスを提供する事業者全般について一律に届出義務を課す条文は置かれていないのですが、徐々に各地において届出に関する制度が整備されてきており、これに基づき各地で届出を行った事業者のリストが公表されているもののようです。
このリストは定期的に更新され、その都度改めて公告はしないとのこと。「第●期」とか「第●回」という形でときどきリストが公告されるのが通例ですので、これは少し変わった方式のように思います。
既に100を超えるサービスがリストに掲載されており、北京・上海・広東省が多数を占めているようですが、生成AIを活用しようとするときには、このリストを見ていただくと参考になるように思われます。
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