①商標の悪意による登録行為の10類型
悪意による商標登録行為、最近では冬季オリンピックが北京で行われましたので、そのオリンピックのキャラクターである「ビン・ドゥンドゥン(氷墩墩)」も人気です。パンダに似たかわいいキャラクターですね。これに便乗して、「雪墩墩」(氷→雪に変えただけ。)とか、「餅敦敦」(中国語の発音では「氷」と「餅」は声調が違うだけで同じbing。)といった商標登録が申請されているとのこと。
もちろん、話題になったオリンピック選手の名前を勝手に商標登録してしまう例もあります。
これは昔からある例なのですが、今回、国家知的財産権局が発布した通知で悪意の商標登録とされる10類型には、「出願数が多すぎる」、「大量に譲渡している」といったように、商標出願の内容そのものではなく申請者の行為を全体的に観察した類型も挙げられています。
悪意による商標登録の取締、以前から何度も言われていることですが、それでも後を絶たないのは、訴訟などで争って取り消すよりも買ってしまった方が早いということが多いからだとも思えます。定型的且つ大量に処理できるようになればコストも下がるはずなのですが、普通の企業が頻繁に出遭う問題でもないので、なかなか難しいところがあるようにも感じます。
②アカウントのIPアドレス所在地を表示
中国のいくつかのSNSで、事件の関係者になりすまして投稿することで閲覧数を増やそうとするような不正行為が目立つということで、その対策として、アカウントのIPアドレスの所在地を公表するようにしようという話が出ています。
いたちごっこと言えばいたちごっこですが、アプリの仕様が変わったときには、なぜそのように変わったのか、背景を見てみると面白いこともあるかもしれないと思いました。
③大量のユーザーが育てるAIキャラクター
スマホアプリ上でAIのキャラクターと会話をすることができ、且つ、その会話内容は多くのユーザーがアップロードする内容に従って決定されるというアプリがあるそうです。
今回の裁判事例では、実在の人物を基にしてしまったために、その人物の人格権を侵害しているとして賠償を命じられた事例を紹介しましたが、多数の方々の認識が集約されて一つのAIキャラクターが形成されるというのは、なかなか興味深いように思いました。
「一億総クリエイター時代」とも言われますが、誰かがクリエイターになると意識しなくても一人一人の日々の活動から何かが生み出されていく、なんとなくロマンを感じるところもあります。
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