①科学研究の信用失墜行為
科学研究における準則及び規範に対する違反があった場合に、「科研失信行為」として処罰する際の調査処理規則が発布されています。
https://www.most.gov.cn/xxgk/xinxifenlei/fdzdgknr/fgzc/gfxwj/gfxwj2022/202209/t20220907_182313.html他人の研究成果の剽窃や研究データの改ざん、賄賂等の不正な手段による奨励・栄誉の取得などの行為を対象に、学位の取消や一定期間の財政性資金プロジェクトへの参与禁止などの処罰を科すこと、及びその処罰に至るまでの通報や調査などの規則が規定されています。
科学技術活動に従事するにあたっては、科学技術活動管理規範を遵守しなければならず、重大な違反がある場合は科学研究信義誠実重大信用失墜行為データベースに掲載されます(《科学技術進歩法》第107条第2項)。このデータベースへの組入れも処罰の一つとして列挙されています。
②自動車業界標準必須特許許諾指針(2022年版)
中国汽車技術研究中心(CATARC)と中国通信院(CAICT)が共同で、自動車業界の標準必須特許のライセンスに関するガイドライン(2022年版)を公表しています。
「標準必須特許」(SEP:Standard-Essential Patent)とは、日本でも目にする言葉ですが、ある技術標準・規格を実施するときに必ず使用することになる特許のことです。
内容としてはそれほど分厚いものではなく、原則的なルールが書かれているものですが、合理的なロイヤリティの計算のしかたとして、まず必要になる必須特許の全てのライセンスを受けるためのロイヤリティ上限を決めて、そこから実際に必要になる特許の割合を計算して決めるなどの考え方が示されています。
③市場主体の制度性取引コスト低減
国務院弁公庁から、ビジネス環境改善のための各種の取引コスト低減のための意見が出ています。
今年10月末までに市場参入障壁につき隠れた障壁を含めて整理すること、全国版のクロスボーダーサービス貿易のネガティブリストを公表すること、同じく10月末までに工事建設分野の入札等の業務の全過程オンライン処理及びデジタル証書の地区を跨ぐ相互承認を実現することなど、近い将来に各種の制度変更が予定されています。
2022年末までとされている項目も多数あるため、今後、年末にかけて取引に関する制度が変わる部分が多くなってくる見込みです。
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