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中国で提出する書類の記入・署名: なぜ「ボールペン不可」「万年筆で記入」なのか?

中国に関係するビザ申請の関係書類や、中国で会社登記機関(市場監督管理局)や裁判所(人民法院)などの公的機関に提出する書類を記入したり署名したりするときに、「ボールペンで記入しないでください」「万年筆で記入してください」と言われたことはないでしょうか。

2023年5月11日木曜日

コンサルティング会社のマッチングサービスと国家機密の不正取得

5月8日のCCTVの報道で、Capvision(凯盛融英)というコンサルティング会社の国家機密不正取得事件が報道されていました。
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CCTV《焦点访谈》 20230508 别有用心的咨询
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報道によれば、この会社は「各分野の専門家と企業をつなぐ」サービスを展開しており、政府や国有企業で勤務している個人を「専門家」として登録して企業をマッチングさせていたそうで、専門家として登録されていた個人のデータベースは30万人にのぼり、国防・軍事工業の分野だけでも1000名以上にのぼっていたと紹介されています。
建前上はマッチングするだけのサービスということだったようですが、実際には専門家が顧客企業に対して国家機密を理由に情報提供を断ると顧客からのクレームとして提示するとともに、高額の報酬を提示して情報提供を求めるというアメとムチのようなやり方で、個人から企業に国家機密を提供させていたようです。

中国の国家秘密をめぐる話題は、《反スパイ法》改正もありましたし、日本でも報道等で最近よく取り上げられています。
ここ最近、アメリカ系の調査会社やコンサルティング会社への調査が報じられていますし、日本企業だけに限らず、外国企業全般にとって敏感な話題にもなっているようです。
上記のケースですと、コンサルティング会社のサービスを通じて国家秘密を取得した側のユーザー企業も処罰を受ける可能性がありそうですので、情報収集活動においては十分ご留意いただいた方がよさそうです。

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