2月第4週： ①国の突発事件対応、②安全生産取締に関する通知、③農村改革・郷村振興

①国の突発事件対応

国務院から、国家突発事件総体応急預案（対応事前案）が発布されています。

https://www.gov.cn/zhengce/202502/content_7005635.htm

この事前案は、《突発事件対応法》に基づいて定められているもので、自然災害や事故のほか、テロなどの事件を対象として、これらについての対応を予め定めるものです。

公表されているのは主な内容だけで、具体的・詳細な内容は定められていませんので、あまり企業活動には影響ないかと思いますが、一般論としては緊急対応のための物資の徴用なども記載されています。

②安全生産取締に関する通知

応急管理部から1月28日付で安全生産取締に関する通知が出ていたようで、先週公表されていました。

https://www.mem.gov.cn/gk/zfxxgkpt/fdzdgknr/202502/t20250227_521084.shtml

16項目が掲げられていますが、そのうちには、統一的な取り扱いを求めている部分と、地方ごとの取り扱いを許している部分があります。

例えば、応急管理部の取締の対象となる項目が列挙されている《应急管理综合行政执法事项指导目录（2023年版）》（※）については、各地方の実情に合わせて取締事項の目録を作成することが定められています。
（※）https://www.mem.gov.cn/gk/zfxxgkpt/fdzdgknr/202308/W020230808549719291881.pdf
一方、郷鎮（街道）など地方のうちでも基層となる部門の職責が重すぎることにならないように、基層レベルでの負担を軽減すべきことや、同類の取締事項について重複検査を行わないことなども規定されています。

なお、専門家が検査等の機会を利用して不当な利益を得ることがないように、専門家の意見をもって行政決定に代替させてはならないこと等も定められています。

③農村改革・郷村振興

中共中央、国務院から、農村改革のさらなる深化、郷村の全面的振興を確実に推進することに関する意見（2025年1月1日付）が公表されています。
https://www.gov.cn/zhengce/202502/content_7005158.htm

日本ではコメ価格のニュースが連日流れて、食糧安全保障も身近に感じられる話題になってきていますが、この意見も、一番目には重要農産品の供給保障の能力増強という項目が来て始まっています。

農機装備の高品質な発展や農機の買い換え促進など見慣れた項目もありますし、コメや小麦の最低購入価格政策など農村部の収益向上という項目も少し身近に感じます。

また、中国の農村でも、結婚をめぐっては高額な結納金や結婚詐欺（中国語「婚托」）のような問題があるようで、結婚適齢期の人たち向けの公益性サービスなども掲げられています。