注目の投稿

公益通報者の匿名性: 「通報者探し」(通報者の探索)をしてはいけないことの根拠条文(日本)

最近何かと話題の公益通報について。 業務上、社内の不正などに関する内部告発について取り扱う機会が多いので(特に中国は匿名での内部通報は多いです。)、少し書き留めておきます。 匿名での通報があったときに、なぜ「通報者探し」(※)をしてはいけないのか?という点について、法令上の根拠条...

2022年6月28日火曜日

6月第4週: ①応急管理部の安全生産通報システム、②中国共産党の指導者・幹部親族による企業経営、③反独占法改正

①応急管理部の安全生産通報システム

企業の生産活動において安全面でのリスクがあるときや、事故があったのに隠匿・虚偽報告がなされているときに、誰でも通報できるシステムがリリースされました。
実名と匿名、両方の通報が可能であり、通報後の進捗状況を見ることも可能になっています。
(ちなみに、匿名通報の方を選ぶと、「もし事実が確認されても奨励金を受領することができませんが、よろしいですか?」というポップアップが表示されます。)
匿名でも連絡先は記入しないといけませんし、中国は電話もネットも実名制ですから、結局は身分が分かるのでは?とも思いますが、場所を選んで通報内容を記載すれば手軽に通報できるようになっています。
通報をきっかけにした調査等が入ることもあり得ますので、生産安全管理には引き続きご留意ください。

②中国共産党の指導者・幹部親族による企業経営

中国共産党の指導者・幹部の配偶者、子女とその配偶者が企業を経営することについての管理を強化するという通知が出ていました。
局レベル以上の指導者・幹部のこれら親族の方々については、企業を設立すること、私営企業や外資系企業の高級職位に就くこと、私募ファンドでの投資・就業、有償の社会仲介及び法律サービスなどの行為が制限の対象となります。
レベルの高い指導者・幹部であるほど制限も厳しくなるそうです。親族が事業をやめるか、本人の職位を調整するか、という対応になるとのこと。

③反独占法改正

《反独占法》が改正され、8月1日から施行となっています。
実務上よく問題になる取引相手方との間での転売価格に関する合意については、「安全港(セーフ・ハーバー)」制度が設けられ、「関係市場における市場占有率が反独占法律執行機構の規定する基準より低いことを証明できる場合」には、禁止対象にならないことが明文化されました。
ただ、具体的な市場占有率の基準がまだ明示されていませんので、基準が速やかに示されることを期待したいと思います。


0 件のコメント:

コメントを投稿