①電力不足による操業停止
中国駐在経験者の方々はよくご存じかと思いますが、北京では建物の中は非常に暖かく、家の中では半袖で十分に過ごせるほどです。北京にいたときよりも上海にいたときの方が、よほど寒くて風邪をひいていました。さらに北方に出張することもありましたが、もちろん、一歩外に出れば厳寒で、マイナス10度を下回るような寒さですから、こんなに建物内を暖かくするにはさぞかし大量の石炭が必要だろうなと思いながら、巨大な火力発電所を眺めていたことを思い出します。
中国では、産業用の電力料金が、一般個人の住居向けの電力料金よりもかなり高めに設定されていることが多いですので、中国で工場運営にかかわられた方々は電力コストの高いことに驚かれたこともあるかもしれません。高いにもかかわらず供給が安定しない、なかなか困ったことですが、生産計画等については各社ともその都度、調整なさっていると思います。ただ、今般はどうも普段よりも急だったのか、工場での事故につながってしまったようで、新聞記事になっていました。急な停電でも重大な事故につながらないよう、社内の対応マニュアルに1ページ、足しておいていただければと思います。
②全民医療保障計画
2週間ほど前に、全民医療保障計画が国務院常務委員会を通過したというニュースをお知らせしていましたが、詳細内容が国務院弁公庁から発布されました。
主要指標が表になっていたり、かなり項目も多くなっていますので、医療・製薬などヘルスケア業界の方々はご覧いただけると参考になる箇所もあろうかと思います。
③仮想通貨の採掘(マイニング)活動の取締
発展改革委員会から、仮想通貨の採掘(マイニング)活動の取締についての通知が出ています。エネルギー消費・二酸化炭素排出量が多いわりには国民経済への貢献度が低く、産業・科学技術の発展にもあまり役立たないということで、「産業構造調整目録」の「淘汰類」に分類し、投資を禁止する産業とされました。
中国人民銀行からも、いわゆるステーブルコインであっても仮想通貨を貨幣として市場で流通させてはならないということ、国外の取引所がインターネットを通じて同様の活動を行うことも禁止されているということ、いずれも通知で明確にされています。
ブロックチェーン技術は役に立ちますが、仮想通貨は役に立たないということで、方向性としては数年前からはっきりしてきているところですが、改めて明確に意識しておきたいところです。
④来週の休載のお知らせ
なお、今週が国慶節の連休ですので、来週は休載させていただきます。
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