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公益通報者の匿名性: 「通報者探し」(通報者の探索)をしてはいけないことの根拠条文(日本)

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2022年4月13日水曜日

4月第1週:①「信訪」(陳情)に関する条例、②化学工業園区への移転促進、③失業保険と雇用安定還付金、④金融安定法の意見募集

①「信訪」(陳情)に関する条例

中国に赴任されたことがある方々は目にされたことがあると思いますが、私が北京にいたときは、毎朝、通勤の途中で、ずっと人が並んでいるのを見かける場所がありました。人気のお店などではなく、裁判所の陳情窓口でした。各種の政府機関にも同じような陳情窓口がありました。
「お上に直訴」するにもルールがありまして、《陳情条例》という法令で「多数で陳情に来る場合は代表5人までを選んで」というような決まりもあったのですが、今回はこれに代わって《陳情業務条例》というのが発布されたようです。ちなみに、多人数で押しかけるのではなく5人の代表を選んで、というルールは変わりがないようです。
会社が従業員と揉めたとき、従業員が政府に「あの会社はけしからん」と集団で陳情に押しかけることがあります。そういった状況も頭に入れて応対いただく必要がありますので、平素から政府機関との根回しは配慮しておいていただくのがよいかと思います。

②化学工業園区への移転促進

石油化学その他化学工業の化学工業園区への移転を促進する政策が出ていました。都市部にある危険化学品生産企業の移転を全面的に完了すること、2025年までに化学工業園区に業界の総生産額の70%を集約すること等の方針が示されています。
従来から都市人口の拡大に伴って化学工業分野の企業の郊外への移転は求められてきたところですが、化学工業は大規模なプラント投資を伴う業界でもありますので、移転に伴う補償などの予算がつくのかどうかも気になるところではあります。

③失業保険と雇用安定還付金

失業保険、日本の感覚では書類さえ揃えば受給できるはず、という意識になってしまうのですが、私が数年前に聞いた話では、中国の失業保険は受給することが非常に難しいようです。
なぜ受給できないのかも分からないとのことで、補助金の場合と同じように、法定の条件を満たしているかどうかの判断が人による部分があり、さらに、予算による制約があるので、申請者の見えないところで、なぜか受給できないということになるのかと推測しています。ただ、もちろん、日本と同じく、申請者の知識不足で必要書類を用意できていないだけという場合もあるでしょう。
中国でも、飲食、小売、観光、航空、旅客といった業界はコロナ禍により特に大きな打撃を受けており、中小零細企業における雇用安定もさらに重要になっています。こういった部分で、失業保険の給付を拡大するとともに雇用維持に対する奨励を引き上げて、雇用を維持しようという政策が出ています。失業保険が普通に受給できるようになってくれれば、雇用をめぐる会社と従業員とのトラブルも少し解決しやすくなると期待しています。

④金融安定法の意見募集

新聞でも報道されていますが、中国で「金融安定法」という法律を制定しようということで意見募集稿が公表されています。
過去にも中国についてはシャドー・バンキングとか地方政府融資プラットフォームといったシステミック・リスクが指摘されたことがありましたが、現在ではそういったシステミック・リスクが多様化・潜在化している、グローバル化しているといったことも言われています。
金融安定保障基金という基金も設立されるとのことで、システミックな影響をもたらす重大な金融リスクの処置に用いるのだそうです。

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