作ってみました

中国定年年齢計算器
中国の法定定年退職年齢は、2025年1月1日から段階的に延長されています。
確認・計算の手間を省けるよう、計算器を作ってみました。

2026年7月26日日曜日

7月第3週: ①個人情報保護の簡素化措置、②特殊性税務処理(適格再編税制)の適用柔軟化、

①個人情報保護の簡素化措置

国家インターネット情報弁公室と公安部から共同で、個人情報保護に関する簡素化措置の規定が発布されています。2026年9月1日施行予定です。
今回もまた、従来から実務と法令との乖離・ギャップが感じられてた部分を埋めるような内容になっており、極めて重要な内容と思われます。
対象は「小型個人情報処理者」であり、これは、処理する個人情報が10万人分未満である個人情報取扱事業者を指します。つまり、「小型」と呼ばれていますが、実際には、大多数の事業者はこの範疇に含まれるものと思われます。
具体的な簡素化の内容としては、まず、最も目を引くのは、中国国外への個人情報の移転に関する規定です。クロスボーダーでの人事労務管理に必要な場合や、累計で10万人未満である場合について、国外移転のための手続(データ安全評価、個人情報標準契約、個人情報保護認証)が免除されることになるようです。
「個人情報情報処理規則」に規定すべき内容が非常に少なくなったこと、合併、分割、解散又は倒産の場面での個人情報移転の方法についての規定が置かれたことなどがあります。
また、実務上役立ちそうな項目として、「小型个人信息处理者个人信息保护合规审计自查表」「小型个人信息处理者个人信息保护影响评估表」という自主監査用のチェックリストが添付されています。
詳しくは後日また何かの機会にご紹介したいと思います。
 

②特殊性税務処理(適格再編税制)の適用柔軟化

少し前の話になってしまいますが、国家税務総局から特殊性税務処理(適格再編税制)についての新しい公告が出ていました。実務では比較的重要と思われる内容ですので、遅ればせながらご紹介しておきます。
https://fgk.chinatax.gov.cn/zcfgk/c100012/c5251155/content.html
特殊性税務処理とは、債務再編、持分買収、資産買収、合併及び分割等において、課税の繰り延べを認める制度です。M&A案件では、再編による税のキャッシュアウトを避けることはとても重要ですから、この税制上の適格条件を満たすかどうかは常に意識する事項となっています。
2026年1月1日からの適用となっているので、現在進行中の再編プロジェクトにも適用されることになります。
今回の公告では、これまで、一つの再編について特殊性税務処理を適用するかどうかについては、関係者全員について、統一して、どちらかを選ばなければなりませんでした。(「同一の再編業務に係る各当事者は、一致した税務処理原則を採用しなければならず、すなわち、統一的に一般性又は特殊性の税務処理に従う。」)
しかし、今回の公告では、どうやら、多数株主について特殊性税務処理を適用しつつ、少数株主については一般性税務処理を適用するという、株主ごとに分けた処理ができることになるようです。
具体的な処理がどのようになるのかについては、具体的な案件の場面で検討してみることになると思われますが、利便性は高まる一方、少し従来より複雑になる部分もありそうに思います。

③国外の信託と個人所得税

国家税務総局と財政部から共同で、中国国外の信託を通じた個人所得税の取扱いについて、新しい公告が出ています。
国外での信託を通じて得た所得について、財産譲渡所得や利息・配当所得として個人所得税を申告納付することを求める内容となっています。これには、個人が直接に国外信託(オフショア信託)に財産を預け入れる場合だけでなく、「国外エンティティ(境外实体)」を通じて預け入れる場合が含まれることになっています。
昨今はさまざまな機会で、国を跨ぐ課税についての話題を耳にすることが増えてきました。これも投資活動を考えるうえでは知っておくべき話題の一つかと思います。


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