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公益通報者の匿名性: 「通報者探し」(通報者の探索)をしてはいけないことの根拠条文(日本)

最近何かと話題の公益通報について。 業務上、社内の不正などに関する内部告発について取り扱う機会が多いので(特に中国は匿名での内部通報は多いです。)、少し書き留めておきます。 匿名での通報があったときに、なぜ「通報者探し」(※)をしてはいけないのか?という点について、法令上の根拠条...

2022年5月17日火曜日

5月第2週:①先週休載のお詫びとお知らせ、②職業資格の「ニセモノ証書」にご注意、③企業のコスト負担軽減の各種政策、④民間企業における職務侵奪犯罪の典型事例

①先週休載のお詫びとお知らせ

先週はブログの更新を怠っておりました。ご覧いただいている皆様にお詫び申し上げます。
先週、会員制Webサイト「キャスト中国ビジネス」のサイトがリニューアルになりました。
15年ぶりの大幅刷新で、スマホからも見られるようになり、画面もとても見やすくなっています。私も新しい動画コンテンツを掲載してもらっています。
人事異動の時期です。中国にこれから赴任される方々、既に中国事業に長らくかかわっておられる方々、どちらにも是非お役立ていただければと思っています。
機会がございましたら、どうぞ一度ご覧ください。

②職業資格の「ニセモノ証書」にご注意

人力資源社会保障部とネットワーク情報弁公室から、技能類「山寨」証書の取締活動に関する通達が出ていました。
「山寨」というのは、海賊版や模倣品といった意味の言葉ですが、職業資格まで海賊版が作られているのかと驚きました。
ネット上では、「政府推奨」、「合格保証」、「好待遇就職」などの宣伝文句で、「職業資格」「職業技能鑑定」など如何にも就職に有利なように見える資格が取得できるように見せて受講者を集める悪質な業者がいるようですので、個人でスキルアップを目指す方々はお気をつけください。
逆に、事業者の立場で言うと、国家が定めた職業資格以外に、何らかの職業資格と紛らわしいような制度を作ってしまうと、これら悪質業者と同列に扱われてしまうかもしれないと言えるかと思います。
コロナ禍で出勤できない間に自己研鑽に励もうという熱心な方々が、かえって思いがけないトラブルに遭ってしまわないように願っています。

③企業のコスト負担軽減の各種政策

国家発展改革委員会、工業情報化部、財政部、人民銀行が連名で、企業のコスト負担軽減のための政策メニューに関する通達(2022年版)を出しています。
小規模零細企業向けの税還付など税制優遇、貸し渋り(限贷)や貸し剥がし(抽贷)の防止などの金融施策、行政許可事項の削減などによる制度性コストの低減、失業保険・労災保険の納付猶予などの人件費負担軽減、賃料減免などコスト低減、通行料免除など物流コスト低減、中小企業への代金支払遅延の取締、IT活用支援など、見慣れた項目が並んでいます。
概略のみの箇条書きのような内容ですので、具体的な内容はそれぞれ各企業の所在地のルールを見る必要がありますが、自社で活用可能なメニューを見落としていないかどうか、全体を見渡してみるチェックリスト的に使うにはよさそうに思います。

④民間企業における職務侵奪犯罪の典型事例

最高人民検察院から、職務侵奪罪(日本で言えば横領や背任)に関する典型事例6件が新たに公表されました。
昔からある経費精算をめぐる不正行為や商流への親族・知人の介在などの事例ですが、Eコマースの世界で「発票」が無い支出が増えている状況を反映した事例や、コロナ禍で現地捜査がしづらい中でチャット履歴などの証拠で犯罪行為を立証した事例などがあります。
昔からある類型の不正行為でも、時代に合わせて手口も対策も少しずつ変わってきていますので、ときどきは勉強しておこうと思っています。


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