注目の投稿

2月14日の中国会社法改正セミナー:セミナー資料の目次(予定)

中国の会社法改正について、2月14日にオンラインセミナーでお話させていただく予定になっていますので、そのセミナー資料の目次をご紹介します。 下記は現時点で手元に用意してある資料案によるものですが、当日は時間の関係で全部はお話できない可能性がありますので、その点はどうぞご容赦くださ...

2024年3月18日月曜日

3月第2週: ①CCTV315晩会(2024年)、②上場に関する規制の強化、③国務院組織法の改正

①CCTV315晩会(2024年)

今年も3月15日の消費者保護デーの「315晩会」が放送されました。
「3・15晩会」とは、毎年3月15日に放送されるCCTVの特別番組で、さまざまな劣悪な商品・サービスや詐欺まがいの商法、さらには消費者に対する対応の悪い会社などを取り上げて紹介する番組です。
今年取り上げられたのは以下のような商品・サービスでした。
(1)サクラを製造する「主板機」
 スマホのマザーボードを何十個も搭載した機械です。何十倍もの効率で「いいね」を押せるそうです。
(2)防火ガラス
 防火性能のない防火ガラス。火事で窓ガラスが燃え落ちていました。製造から検査まで一連の虚偽で成り立っています。
(3)手抜き材料の消火器
 火災関係で続けてもう一つ。一本30元の消火器、中に入っている粉が国家基準を満たしておらず、消化できないとのこと。昔ながらの粗悪品です。
(4)梅菜扣肉の中の「糟心肉」
 豚肉を精肉する際に、リンパや甲状腺などの腺体を取り除くことが国家基準で定められているのに、そのまま販売されている粗悪品が処罰されていました。
(5)不思議な白酒
 食品安全法や広告法により、健康に関する効能をうたうことは禁止されているにもかかわらず、アンチエイジングや抗がんなどの効用をうたった白酒が売られているとのこと。
(6)顔を変える詐欺
 スマホのテレビ通話で勤務先の社長になりすまして振込を指示する詐欺があるそうです。声も顔も社長と同じだったので振り込んでしまったとのこと。
(7)マッチングアプリの罠
 マッチングアプリで架空の人物になりすまして経済力など様々な個人情報を聞き出し、「期待値」の高いユーザーを選別して罠にかけるような研修が紹介されていました。殺し文句は「私を信じてください」だそうです。
(8)自動車のシャフトから異音
 BMWのシャフトから異音がするとのことで、ユーザーが安全に不安を感じているのに解決してもらえないという不安が紹介されていました。
(9)ギフトカードを使ったネット高利貸し
 一部のネット金融では、融資と偽って借主にギフトカードを換金させ、法定制限利息を大きく超える利息を収受しているとのこと。Financial Inclusionと言われますが、従来なら金融を受けられない人たちが被害に遭うのは困ったことです。

②上場に関する規制の強化

中国証券監督管理委員会から、上場会社の質を高めるための8つの面からの措置が公表されています。
上場会社に対する監督管理の強化に関する意見も出ています。
上場しようとする会社につき粉飾決算などの行為がないよう監査強化を求める、仲介機構(証券会社、会計事務所、法律事務所など)の「門番」としての責任を確実にするなど、上場前の部分から規制を強めるようです。
また、既に上場している会社についても、ファクタリングや手形取引、融資性貿易などを用いた粉飾についての取締や、会社内部人員からの通報に対する奨励金額の向上などの措置が掲げられ、一般投資家からの信用を維持することが重視されているようです。

③国務院組織法の改正

《国務院組織法》が改正されました。もともと1982年に制定された、11ヶ条しかない法律だったところ、20ヶ条まで条文が増えています。
ただ、内容としては新たに追加された条文は原則的なものが多いようで、実務に影響がありそうな条文は特に見当たらない印象でした。



0 件のコメント:

コメントを投稿