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中国で提出する書類の記入・署名: なぜ「ボールペン不可」「万年筆で記入」なのか?

中国に関係するビザ申請の関係書類や、中国で会社登記機関(市場監督管理局)や裁判所(人民法院)などの公的機関に提出する書類を記入したり署名したりするときに、「ボールペンで記入しないでください」「万年筆で記入してください」と言われたことはないでしょうか。

2024年5月20日月曜日

5月第2週: ①アプリ内の地図、②会計事務所のデータ安全管理、③学校での体罰や「いじめ」

①アプリ内の地図

スマホアプリで使用される地図について、自然資源部と工業情報化部から新しい通知が出ています。
地図については国家主権の面での国際社会での政治・外交的立場を表すものとして、政治性、科学性、法定性を有するところ、アプリで使われている地図には中国の国境線を誤って記載したり、重要な島嶼を書き漏らしたり、さらには軍事的に敏感な情報を記載してしまっているものがあるとのこと。
「問題地図」についてはときどき通知が出ており、内容的に目新しいものではありませんが、地図の取締がまた少し厳しくなることは予想されます。

②会計事務所のデータ安全管理

会計事務所におけるデータ安全についての弁法が財政部と国家インターネット情報弁公室から発布されています。日付は4月15日ですが、ネットでは5月10日付で公表されていました。
全ての会計事務所ではなくて、①国有金融機関・中央企業等、②基幹情報インフラ運営者又は100万以上のユーザーを有するネットプラットフォーム運営者、③海外に上場している国内企業のいずれかの監査を行っている事務所、又は重要データや核心データを扱う事務所が対象です。
核心データや重要データの保存・取扱いについては、核心データは4級、重要データは3級以上のデータ安全保護要求を実施すべきとされています。会計業務の原稿は国内に保管すること、そして、その暗号化設備も国内にあり、国内で運営され、暗号鍵も国内に保存することが求められています。契約で海外の政府機関に資料・データ等を提供することを約定することも禁止だそうです。

③学校での体罰や「いじめ」

教育部から、小中学校や幼稚園での教育管理につき、「規範管理年」活動を行うとの通知が出ています。
この通知ではネガティブリストが添付されており、内容を見てみると、反党・反社会主義など誤った観点を伝播することなどは当然禁止なのですが、それ以外に、教師の学生に対する体罰や侮辱、教師がいじめを無視又は許容すること、進学率や試験成績で教師や学校をランキングすることなどが禁止事項として列挙されています。
授業と授業の間の10分間の休憩時間に他の作業などを入れてしまうことも不可とのこと。
どの国でも教師の先生方は大変なのだろうなと想像します。




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