弁護士 金藤力(かねふじ ちから)のブログです。 毎週1回、中国で公布・発布された各種の法令や通達、ガイドラインなどの情報をご紹介しています。また、業務で接することのある日中両国間の制度や運用の比較などついても、ときどき投稿しています。
注目の投稿
中国輸出管制情報網Webサイト
以前にご紹介していたと思い込んでいましたが、過去の記事を見直してもすぐに見つけ出すことができませんでしたので、備忘を兼ねて改めてご紹介しておきます。 中国の商務部が開設しているWebサイトで、中国からの輸出規制に関する情報をまとめて紹介しているサイトがあります 中国出口管制信息...
2021年5月21日金曜日
5月第3週:①香港企業の破産手続への大陸内での認可と協力、②ビジネス環境の評価、③労災認定と48時間
今週のキーワード:
2021年5月20日木曜日
2021年5月13日木曜日
5月第2週: ①危険化学品の査察活動、②不正競争の取締活動、③スマートシティ試行6都市、④外国人にも受験資格! ⑤並行輸入
今週のキーワード:
コスト低減の重点業務、人口一斉調査データ、並行輸入
①危険化学品の査察活動
②不正競争の取締活動
③スマートシティ試行6都市
④外国人にも受験資格!
⑤並行輸入
2021年5月11日火曜日
過去のセミナー内容を活字で掲載してみました。
※ 2023年11月追記: 申し訳ございません、このセミナー内容の掲載期間は終了いたしました。あしからずご了承ください。
2021年3月5日セミナー
「コロナ禍における中国マーケットに向けた販売展開とその留意点」
1. 越境EC
2. 中国向けプロモーションに対する規制
3. 個人情報保護
4. ネットワークセキュリティ
ブログページ右上のリンクをクリックしてご覧ください。
https://chineselawtopics.blogspot.com/p/web202135.html
2021年5月5日水曜日
中国の個人情報保護法草案(二次審議稿:意見募集2回目)
中国の個人情報保護法草案、第2回意見募集稿が出たので読んでいました。
http://npc.gov.cn/flcaw/userIndex.html?lid=ff80818178f9100801791b35d78b4eb4
細かい修正が多いですが、同意の撤回の効果(第16条)、受託者の個人情報保存(第22条)、期間満了や同意撤回後の処理(第47条)など少し実務を左右する箇所もあります。
日本で普段使うスマホアプリも、オプトアウトの設定がしやすく便利になりましたが、中国でも方向は同じようです。
中国から中国国外への個人情報の国外提供に関しては、先週のブログでも書きましたが、(残念ながら)あまり変わりなく、単独の同意が必要など厳しい規制がかかることになる見通しです。
中国の国家機関からの個人情報へのアクセスについては、法令所定の権限・手続の範囲に限定し(第34条)、原則として本人の同意を得ること(第35条)は、第1回意見募集稿のままです。国家機関からの外部委託に本人同意を要する条文(第36条)は削除されました。
休暇中ですので、詳細はまた後日にて。
2021年4月30日金曜日
4月第4週:①個人情報保護法草案の二次審議稿(意見募集2回目)、②知的財産権宣伝週間・知財判決10大事例(OPPOの事例)、③半導体関連の奨励策対象企業の条件、④自動車部品の再製造、⑤生態製品、⑥「軽資産」企業
今週のキーワード:
ネットワークライブ配信マーケティング、人手不足職業ランキング、知的財産権の典型事例
①個人情報保護法草案の二次審議稿(意見募集2回目)
②知的財産権宣伝週間・知財判決10大事例(OPPOの事例)
③半導体関連の奨励策対象企業の条件
④自動車部品の再製造
⑤生態製品
⑥「軽資産」企業
2021年4月23日金曜日
4月第3週:①証券業界での中国式集団訴訟、②会社の休眠を認める制度、③魔蠍(サソリ)...「パスワード教えて」は全て詐欺、④アプリの画面共有機能の悪用
今週のキーワード:
不動産抵当権登記、企業の「休眠」、独占処罰
①証券業界での中国式集団訴訟
今回は、4月16日に中小投資者服務中心が50名以上の委託を受けて特別代表人訴訟を開始したことについて、
②会社の休眠を認める制度
会社の「休眠」については、これまでずっと正面からこれを認める法的根拠はなく、③魔蠍(サソリ)...「パスワード教えて」は全て詐欺
④アプリの画面共有機能の悪用
2021年4月15日木曜日
4月第2週:①会社に名義を貸して処罰、②中古車の履歴情報とプライバシー、③なぜか財政部が医薬企業を処罰
今週のキーワード:
輸出入食品安全管理、アリババ独占処罰、虚偽訴訟、中古車履歴情報権利侵害事案
①会社に名義を貸して処罰
昔は一般の事業会社は「委託貸付」という方式で
銀行に名義を借りなければ他者への貸付はできませんでした。
今は、そのような貸付でも民事上は有効であることが実務上も確立されているので、
従業員の名義を借りる必要など全くなかったはずなのですが、
知識がなかったのか何か事情があったのか、不憫な事例であるように思います。
昔の知識で行動を決めてしまうことがないように、気をつけたいですね。
②中古車の履歴情報とプライバシー
プライバシーとは「知られたくない」情報全てを言うのではないことは当然として、
日本と同じように、何が個人情報で何が個人情報でないのかは
誰から見るかによって変わってしまうことがあります。
この事例では、他の情報と組み合わせて個人を特定することが可能であるとしても、
そのコストが大きければ、なお個人を特定可能であるとは言えないとしました。
技術の進展によって変わる部分もあるので、敏感な話題です。
③なぜか財政部が医薬企業を処罰
発票の虚偽発行や資金名目の偽装、帳簿の不備などによる処罰でした。
過去には著名な外資系企業が処罰を受けて大きな話題になったこともありましたし、
アリババグループの発表レターの内容(中国反独占法処罰の件)
遅まきながらですが、4月10日のアリババの発表レターの内容(中国語繁体字版)、最初と最後の部分だけ、ざっと日本語にしてみます。粗いですがご参考まで。
(英語版はこちら)https://www.alizila.com/a-letter-to-our-customers-and-to-the-community/
(仮訳ここから)
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尊敬するアリババの事業者、消費者、取引先及び投資者各位:
本日、我々は国家市場監督管理総局のアリババ集団に対する行政処罰決定を受領しました。この処罰に対し我々は誠実に受け入れ、必ず従います。この機会を借りて、アリババおよび全アリババスタッフ、事業者、消費者、取引先及び投資者の我々に対する信頼と寛容につき、我々の感謝の意を表し、また我々の将来長きにわたる健全な発展に対する考え及び行動を率直に伝えたいと思います。
過去数ヶ月にわたり、我々は全力で調査に協力し、国家のプラットフォーム経済に対する政策及び要求を真摯に学びました。業務の安定的な運営を確保すると同時に、システムの自主審査と改善を行いました。我々は、本日の処罰は、我々に対する注意喚起と鞭撻であり、業界発展に対する規範と保護であり、国家が公平な競争市場環境を守り、プラットフォーム経済の高品質の発展を推進する重要な措置であることを認識しました。
(中略)
今日はアリババ集団の発展の歴史・過程における極めて重要な一日であり、我々はここを新たなスタートとして、問題に正面から向き合い、鋭意革新していきます。政府の監督・管理及びサービス、社会各界の批判、寛容と支持は、アリババの継続的な成長の鍵です。これにつき、我々は心から感謝し、同時に畏敬の念を抱いています。顧客第一に、社会のために不断に長期的価値を創造する良い会社となることは、我々の初心であり、我々の存在及び発展の最大の意義でもあります。我々はこれにつき自信に満ちており、決して動揺することはありません。
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(仮訳おわり)
「我々」の箇所が英語版では「companies like ours」となっているなど、英語と中国語は機械的に一致しているわけではなさそうですので、両方読んでみると、より参考になるように思いました。
2021年4月8日木曜日
4月第1週:①デジタル人民元、②中国でも若者の製造業離れ
今週のキーワード:
生産安全事故の予防と改善措置の実施状況評価弁法、求人難、分解可能プラスチック製品
①デジタル人民元
話題のデジタル人民元、スマホ決済アプリと同じような感覚で使えるらしいですが、マネーロンダリングやテロ資金に使われないように制御する必要があるために、
完全に匿名にするわけにもいかないのでは?という疑問です。
②中国でも若者の製造業離れ
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ひさしぶりに日本のお話です。 大阪で不動産を購入される外国人の方々の手続のサポートなどしておりますが、この4月1日は、司法書士の先生など不動産登記に関わる方々にはなかなか難しい時期になっているようです。 様々なところで苦慮されているのではないかと思いますので、雑感を含めて、ここで...
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最近何かと話題の公益通報について。 業務上、社内の不正などに関する内部告発について取り扱う機会が多いので(特に中国は匿名での内部通報は多いです。)、少し書き留めておきます。 匿名での通報があったときに、なぜ「通報者探し」(※)をしてはいけないのか?という点について、法令上の根拠条...
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深センの日本人学校で、登校中の児童が襲われる事件が発生しました。 6月の蘇州の事件に続いての事態となり、駐在員の帯同家族の安全について改めて考えるべき機会かもしれないと感じますので、少し思うところを書きます。 2012年、尖閣諸島国有化があった当時は、日本人の方々が街中で暴言や暴...